部活動

 異常な世界である...一部の教員にとって、かなりの負担になっている。...

 過去に、野球部が夏の甲子園に出場した公立高校に赴任したことがある。

 その高校では部活動が非常に活発で、いくつかの部活は、平日、夜遅くまで練習している。夜の9時ごろ、教室のどこからか、「プースカ、プースカ」ラッパの音が聞こえてくる。夜の10時ごろには、グラウンドから「カキーン、カキーン」と、金属バットでボールを打つ音が聞こえてくる。

 吹奏楽部は9時過ぎまで、野球部は10時過ぎまで練習しているのだ。部活の顧問は「部活動は8時に終了している。その後は、自主練習だ。」と、言っていたが、体裁の良い言い訳である。

 確かに吹奏楽部は西関東大会(関東と言っても、何故か新潟県が入っている)などで金賞や銀賞などを受賞していたが、そこまでやる必要があるのだろうか。将来、プロになるわけではないのに...。

 野球部は、過去の栄光があるので、伝統的に夜遅くまで練習している。しかし、最近は、大会の成績はパットしない。県大会の1回戦で負けることもある。

 そんな事だから他の部活も遅くまで練習している。夜8時まで練習する部活動は珍しくない。

 私はその高校で男子バスケットボール部の顧問をしていたが、7時半に部活を終了しても、部員の何人かは8時過ぎまで体育館でグダグダとしていた。部員が全員帰宅しないと顧問の私は帰宅できない。そこで、部員と話し合って「7時45分までに帰宅する」と、約束させた。

 クラス担任をしていた時に、三者面談で野球部員のお母さんからこんな話を聞いた。「息子は、夜11時ごろに帰宅する。夕食を作って待っている。朝練習があるので7時には家を出る。6時半に朝食を用意し、弁当を作って送り出している。」

 親も大変である。野球部員は70人以上いた。全員がベンチ入りできるわけではないし、大会でよい成績を収められるとは限らない。まず、プロにはなれない。なのに、ここまでやるのか...。

勝利至上主義

 その高校では、強い部活はインターハイや関東大会を目指している。実際、いくつかの部活は関東大会に出場したりしている。たまにインターハイにも出場している。強い部活の顧問は、鼻高々だ。大会で良い成績を収めることは、彼らにとってステータスなのだ。
 朝読書の時間を設ける案が、職員会議に提案された。部活動を一生懸命にやる教員から大反対の声が上がった。反対の理由は、「放下(帰りのSHR終了)の時間が5分遅れて、部活動のできる時間に支障が出る。」というものであった。たった5分である。

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アクトイン代表:熊原