コロナ終息後の学校教育

長期にわたる休校そして分散登校。9月入学が提案されたが、来年度の9月入学は見送られそうである(2020年6月現在)。しかしながら、今回の長期休校から、公立学校のICT(情報通信技術)の向上が進みそうだ。

 私立学校では当たり前になってきたオンライン授業が、公立学校でも推進され、GIGAスクールの実現も早くなるだろう。オンライン授業が定着すれば、履修の概念が変わるだろう。諸事情で学校に通うことができない生徒でも履修・修得が可能になる。英語・数学・国語の主要3教科の教員数はかなり削減できるだろう。

 しかし、現場の教員の抵抗はかなり激しいと思う。昔ながらの黒板使用による授業にこだわる教員が多いのではないか。オンライン授業の欠点は、「生徒の様子が分かりずらい」、「生徒が内職していても分からない」、「欠席・遅刻・早退の確認がしづらい」など。。。オンライン授業に反対する理由はたくさんある。

 今回のコロナのような非常事態がまた来るかもしれない。コロナの第2波がやってくる可能性もある。秋冬にインフルエンザとコロナが同時に流行する可能性もある。再び長期の休校措置がとられた時のために、オンライン授業は早期に実現しておいた方がよい。政府が推進しているGIGAスクールの実現には1年以上かかりそうだ。当面は各学校の自助努力が必要だ。

 公立学校には保守的な教員が多い。とくに公立高校の定年退職を目前とした熟年教員の多くは、改革に興味がない。今のままでは、私立学校と公立学校の学習環境の差がますます開いてしまう。教員が変わらなければ学校は変わらない。

この記事を書いた人

アクトイン代表:熊原